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2008年8月11日 (月)

第18回 創る会《西村朗の世界》

日時 :平成20年8月10日(日) 14:00
場所 :新宿・四谷区民ホール
曲目 :
 曲:Benjamin Britten 『Sacred and Profane Op.91』<1975>
 曲:西村朗、短歌:斎藤茂吉 『死にたまふ母』<2000>
 曲:西村朗、詩:大手拓次 『氷河の馬』<2008>
 曲:西村朗、詩:宮沢賢治 『永訣の朝』<2006>
指揮 :田中信昭、ピアノ:中嶋香、合唱 :第18回創る会合唱団
感想 :
 西村朗氏がプログラムで「日本の合唱音楽創造において、きわめて重要な役割を担われて、委嘱により数々の新鮮な意欲作を...世に送り出して...」と寄せているとおり、今まで14人の作曲家たちが、渾身の作品を《創る会》に提供している。 田中先生が「新しくすばらしい曲が生まれる。 それが、瞬く間に日本全国に広まり演奏される。 ついには世界で歌われる。 その一端を我々が担っている。」ということをおっしゃっていた。 指揮者である田中先生のもと、委嘱する会員のみさなん、そして作曲家との信頼関係がこうしたすばらしい活動を生んでいる。 それが18年も続いている。 続けることの力強さを感じた。
 演奏は、個人的には面白く聴かせてもらった。 最初は、英国を代表する作曲家Benjamin Britten 。 Brittenと言えば、『戦争レクイエム』『キャロルの祭典』などだが、初めて耳にする今回の曲は、曲の収まりをどうつけたらいいか難しい。 合唱団も手こずっていたと思う。  『死にたまふ母』は、斎藤茂吉の59首の短歌があちらこちらに散りばめ、それを美しく、感動的に仕上げた作品。 ボクは何度か聞く機会があったが、曲の内容を知れば知るほどこの曲の良さに填るすばらしい曲。 今年の委嘱作品『氷河の馬』。 この曲には正直おったまげた。 初期作品の大手拓次三部作の延長だと思っていたが全く違い、ボクがまず浮かんだのは『二台のピアノとオーケストラのためのヘテロフォニー』<1987>。 この曲は、躍動感とスピード感をトレモノで表現したもので西村朗たる曲だと常々思っていた。 その手法を、合唱作品で用いたのだ(合唱パートにはトレモノは使用されてない)。 これは合唱音楽に対しての挑戦。 こりゃ大変な曲だ。 しかも、ピアノが重要な位置を占め、合唱とピアノが対になって観客に襲ってくるのだ。 ピアニスト 中嶋香さんがすばらしかった。 久々に聞く彼女のピアノは、幅が広がり、音楽に奥行きを感じるようになった。 それにしても他の作曲家に対してこの曲の与えるインパクトは計り知れない。 この曲に、田中先生が「大変な曲で一曲演奏するだけで、汗がびっしょり」と話されたのに対し、西村氏は、「ダイエット曲」と話し観客を笑わせたが、ホントにただただ凄い曲としか凡庸のボクには言い表せない。 天才が自身の持っている才能をポロッとそのまま音にして「(こんな曲書いたけど) どう!」と思わせる音楽。 『永訣の朝』 この曲もグッとくる作品。 全国で何十回も演奏されているのが解るような気がする。 ただ、内容は重たい。
 合唱団は、24名の方が歌われていて、確かに人数的におっつかない曲もあったが、そのがんばりに拍手を送りたい。 特に初演の『氷河の馬』は熱演だったと思う。 それにしても田中先生の指揮は、観客から観てもほれぼれするくらいすばらしいものだった。 ますますお元気でご活躍されることを祈っています。
 《創る会》 またこうして新しい曲を世に誕生させた。
 転勤などもあって参加できなかった年が続いたが、今年は参加したかったなぁ......    

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コメント

演奏会お越しいただきましてありがとうございました。演奏表ないかなと思って探していてこちらを見つけました。
また是非今度はご一緒いたしましょう。
ありがとうございましたっ。

投稿: ぽんぽん | 2008年8月17日 (日) 20時35分

ぼんぼん さん

演奏会お疲れさまでした。 正直、凄い曲が生まれたと思っています。 その初演をされただけで賞賛に値します。 これからも頑張ってください。

投稿: 父ちゃんの音楽 | 2008年8月20日 (水) 00時14分

些細なことで恐縮ですが
> 『死にたもふ母』

 …は『死にたまふ母』が正しい記述です。

投稿: | 2009年5月 1日 (金) 00時54分

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